
子育てって、やっぱりお金がかかるな〜。
「毎月の生活でいっぱいで貯金できないし、欲しいものも買えない」
子どもの笑顔は何よりの宝物。でも、食費・保育料・医療費に加え、これから膨らむ学費を思うと、家計簿の赤字が頭をよぎる――そんな不安を抱えるパパ・ママは少なくありません。
本記事では、“子育て=お金が足りない” を感じる瞬間のリアルを数字で示しつつ、今すぐ使える給付金・減免制度とお得サービスを一覧で整理しました。
- 子育てにかかるお金で家計がかつかつ
- これからかかる養育費・教育費も心配
- お金がないときに使える制度や給付金が知りたい
子育てにお金が足りない現状と背景
子どもの食費や衣類、学校の学費など、子育てには多額のお金がかかります。
文部科学省の「平成30年度子どもの学習費調査」によると、幼稚園から高校卒業までにかかる学習費の総額は、公立校のみなら約550万円、私立校のみなら約1,830万円にもなります。
さらに大学まで含めると、全て公立(国公立)に進学した場合で約1,000万円、全て私立なら2,000万円以上もの教育費が必要だと一般的に言われています。
こうした高負担に対し、国の統計でも「子育てにお金がかかる」と感じている保護者は約7割にのぼることが報告されています。特に子どもが成長するにつれて学費や習い事費用が増え、子どもが大学生にもなると8割以上の家庭が教育費負担を「重い」と感じている状況です。



物価高の影響で調査日よりも高くなっていると考えられます。
家計所得が伸び悩む中で教育費や養育費の負担感が大きいことは、少子化の一因とも指摘されています。つまり、多くの家庭にとって「子育て=経済的負担が大きい」のが現状なのです。
こうした厳しい現状ですが、公的な給付金・支援制度や、日々の生活で活用できるお得なサービスを上手に使うことで、子育て費用の負担を軽減することが可能です。次章から、具体的な支援策と活用法を分かりやすく紹介します。
将来かかる教育費・養育費の見通し
将来の教育費を考える際は、お子さんの進路選択(公立か私立か、大学進学するかなど)によって大きく金額が異なることを念頭に置きましょう。以下に進学パターン別の教育費シミュレーションを示します。
幼稚園から高校まで一貫して公立、大学も国公立に進学したケースでは、教育費の総額は約800万~1,000万円程度と見積もられます。学年が上がるほど年間費用は増加し、公立高校の年間学習費は約59万円、国立大学の授業料(初年度)は入学金含め約82万円です。生活費等を除いた学費面では、公立中心なら大きな負担増になりにくいと言えます。
中学・高校や大学のいずれかで私立を選ぶと、その期間の学費が公立より大幅に増加します。例えば「幼・小・中・高は公立、大学のみ私立」の場合、大学4年間で約400万円前後の学費が追加で必要となり、トータルでは1,000万円台半ばの教育費となるでしょう。特に私立大学理系学部は授業料が高く、国公立との差額分の負担増があります。
幼稚園から大学まで全て私立に通うケースでは、教育費総額が2,000万円を超える試算になります。私立小学校から高校までの15年間で約1,800万円、さらに私立大学で数百万円が加わる計算です。この場合、子ども1人あたり毎年平均100万円以上の教育費が必要になる計算となり、計画的な準備が不可欠です。
現在利用できる主な支援制度・給付金一覧
教育費や生活費の負担軽減のため、国や自治体にはさまざまな支援制度・給付金があります。ここでは代表的な制度について、対象者・支給内容・申請方法などを整理しました。該当しそうな制度がないかチェックしてみましょう。
就学援助制度(小中学校の教育費支援)
対象者: 経済的理由で小・中学校への就学が困難と認められる児童生徒の保護者。具体的には、生活保護受給世帯(要保護世帯)およびそれに準ずる程度に困窮している世帯(準要保護世帯)が対象。準要保護の認定基準は各市町村教育委員会が定めており、一般には「住民税非課税程度の低所得世帯」などが該当。※令和5年度の就学援助認定児童数は、要保護約8万人・準要保護約114万人にのぼる。
支援内容: 小学校・中学校で必要な学用品購入費や給食費、校外活動費などを自治体が補助する制度。具体的な援助費目には、学用品費、通学用品費、給食費、修学旅行費、校外活動費、体育実技用具費、クラブ活動費、PTA会費など多岐にわたる。援助の方法は自治体により、費用の全額または一部の現金給付や費用の減免など様々。例えば給食費については、就学援助認定を受ければ月額数千円の給食費が全額免除になる自治体が多くある。
申請方法: お子さんが通う各学校または市区町村の教育委員会窓口で申請手続きを行う。新入学時には入学予定の学校を通じて申請書が配布されるケースが一般的。必要事項を記入し収入に関する書類等を添付して提出すると、後日認定通知が届く。認定されると年度ごと(または学期ごと)に援助金が支給されたり、学校を通じて費用が補助される。※生活保護世帯(要保護)の場合は申請不要で自動認定される自治体もある。
備考: 就学援助は各自治体の裁量で実施されている制度だが、「義務教育の機会均等」を保障する制度として全国で広く普及している。自治体によって支給額や基準は異なるため、お住まいの市町村教育委員会の案内を確認してください。
児童手当(公的子育て給付金)
対象者: 0歳から中学卒業まで(15歳到達後最初の3月末まで)の児童を養育している保護者(※2024年10月より対象年齢が「高校生年代(18歳年度末)まで」に拡大)。所得制限は2024年より撤廃され、現在は高収入世帯も含め全ての子育て世帯が対象。
支給額: 子ども一人あたり月額1万円~1万5,000円(年齢と子ども数により異なる)。具体的には、0~2歳: 一律15,000円(第3子以降は30,000円)、3歳以上~高校生: 10,000円(第1子・第2子)、第3子以降は30,000円に増額。※第3子以降とは年長者から数えて3人目以降の子を指す。支給は原則として年6回(奇数月)に前2か月分をまとめて各家庭の口座に振り込まれる。
申請方法: 初めて児童手当を受ける際には、出生届提出時や転入時にお住まいの市区町村役場で申請が必要。必要書類(申請書、本人確認書類、振込口座情報等)を提出すると、原則申請月分から支給が開始される。継続受給中は毎年6月に現況届の提出が必要だったが、2022年より原則不要化された(自治体から提出案内があった場合のみ提出)。
備考: 児童手当は子育て世帯への普遍的な支援策で、中学生までの子ども一人につき一律月1万円(または1万5千円)が支給されてきた。2024年10月から制度拡充が行われ、①所得制限の撤廃、②対象年齢の引き上げ(中学生→高校生年代まで)、③第3子以降の支給額増額(1万5千円→3万円)といった改善が実施されている。この拡充により、高校生のお子さんがいる家庭や高所得世帯も新たに支給対象となった。
児童扶養手当(ひとり親家庭の生活支援給付)
対象者: ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)で、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(概ね高校卒業まで)の児童を扶養している方。父母が離婚・死別した家庭、未婚のひとり親、両親に重度の障害がある場合などが該当。(児童が一定以上の障害を有する場合は20歳まで対象延長。)受給には所得制限があり、養育者本人および扶養義務者の前年所得が一定額を超えると全額または一部が支給停止となる。
支給額: 月額4万5,500円(児童1人、全部支給の場合)。養育者の所得に応じて支給額が段階的に減額され、一部支給の場合は月1万0,740円~4万5,490円の範囲で決定。第2子以降は加算額が付き、2人目は月1万0,750円(一部支給の場合5,380円~10,740円)、3人目以降も一人につき同額1万0,750円を加算。例:お子さん2人の母子家庭で全部支給に該当する場合、月額手当は合計5万6,250円(4万5,500円+1万0,750円)。手当は年6回(奇数月)に2か月分ずつ指定口座へ振り込まれる。
申請方法: お住まいの市区町村役場(子育て支援課など)で認定請求の手続きを行う。必要書類は、申請書、戸籍謄本、所得証明書、世帯全員の住民票など。離婚や死別の場合はその日が属する月から申請可能(なるべく早く手続きをしましょう)。申請後、要件に該当すれば認定通知書が交付され、申請月分から手当支給が開始されます。毎年8月には現況届の提出が必要。
備考: 児童扶養手当はひとり親世帯の生活安定と自立促進を目的とした国の手当で、養育費や就労収入と合わせて家計を支える重要な支援。令和4年度の児童扶養手当受給者数は約81.8万世帯にのぼり、多くのひとり親家庭が利用している。2023年度より手当額の物価スライド改定に加え、第3子以降の加算額引き上げ(第2子と同額化)が実施された。また手当開始から5年経過後は就労状況等の要件が加わり、一部減額となる仕組みがある(就労等で減額措置を回避可能)。
子どもの医療費助成(乳幼児・児童の医療負担軽減制度)
対象者: 子どもの医療費に対する自治体の助成制度は全国すべての都道府県・市区町村で実施されている。対象年齢や所得制限の有無は自治体によって異なるが、多くは中学校卒業まで(15歳年度末)または18歳年度末までの子どもが対象。近年は所得制限を撤廃する自治体も増え、実質的にほぼ全ての子どもが高校生まで医療費助成を受けられる地域もあります。
支援内容: 子どもの医療費自己負担分を自治体が助成する制度。健康保険適用となる診療・調剤にかかる自己負担分(2割~3割負担分)が無料になる。具体的には、医療機関の窓口で健康保険証と自治体発行の受給者証を提示すると、入院・通院費や処方薬代が全額助成(窓口負担0円)となるケースが多い。自治体によっては小学校高学年以上で1回数百円程度の自己負担を求める場合もあるが、子どもの医療費の大部分が公費で賄われる点は共通している。
申請方法: お子さんの出生後または転入時に市区町村役場で受給資格証の交付申請を行う。申請すると「○○市子ども医療費助成受給者証」が交付されるので、病院受付時に健康保険証とともに提示する。以後、対象年齢に達するまで助成が受けられる(毎年の更新手続きは自治体により異なります)。転居した場合は転出前の受給者証は使えなくなるため、新住所地で改めて申請が必要。
備考: 子ども医療費助成は自治体によって名称(○○子ども医療費助成制度、こども医療費助成、乳幼児医療助成など)や内容が異なる。2024年4月時点で全国全ての自治体が何らかの子ども医療費助成を実施しており、そのうち約7割の市区町村が高校生年代まで対象を拡大している。自治体間で制度格差があるため、引っ越しの際などは新居の自治体の制度内容を確認。また2022年には国においても「18歳までの医療費無償化に向けた議論」が進められるなど、将来的な全国一律の医療費無償化が検討されている。
その他:低所得世帯向け臨時給付金(物価高騰対策)
臨時特別給付金(住民税非課税世帯等対象): 令和5年度の物価高騰対策として政府が臨時措置を講じている。住民税非課税世帯(2024年度分の個人住民税均等割が非課税の世帯)に対し、1世帯あたり3万円を現金給付し、さらに18歳以下の子ども1人につき2万円を加算支給する方針。この給付金は2024年11月22日に閣議決定され、2025年に各市区町村から対象世帯へ案内・支給が行われる。住民税非課税世帯で2022年・2023年にも実施された給付金を受給済みの場合は申請不要で振込予定、それ以外の世帯は役所窓口での申請が必要となる。
子育てでお金がないときの解決策
公的制度の活用と合わせて、日々の生活で賢くやりくりするサービスや工夫も取り入れましょう。「今月ピンチ!」「急な出費で手元にお金がない…」そんなときに物やサービスを上手に確保する方法をいくつか紹介します。
フードパントリー・フードバンク
フードパントリーとは、経済的に困窮する家庭に対して食品や生活用品を無料配布する活動です。各地のNPOやボランティア団体が開催しており、事前申し込み制で月に1~2回程度開催されることが多いです。例えば浜松市では、委託を受けた団体がひとり親家庭等に食料品・日用品を無償提供するフードパントリー事業を実施しています。
会場に行けば米やパスタ、レトルト食品、洗剤、おむつなど日々の暮らしに必要な物資を受け取ることができます。フードパントリーの情報は自治体サイトや社会福祉協議会、子育て支援団体のSNSなどで告知されるので、「〇〇市 フードパントリー」で検索してみましょう。またフードバンクは企業や個人から寄贈された食品を集め、福祉施設や団体、必要な家庭に提供する仕組みです。直接家庭向けに配布するフードパントリーと合わせて利用できる場合があります。



食事は子どもの成長にとても大切です!
リユース品・お下がりの活用(シェアサービス)
子ども用品は成長で使える期間が短く、中古でも十分実用に耐えるものが多いです。子ども服やベビーベッド、おもちゃなどはフリマアプリやリサイクルショップで安価に入手できますし、地域のバザーや知人間のお下がりでもらう手もあります。
近年は子ども服の交換プラットフォームやシェアリングサービスも登場しており、不要になった服を送り合ってサイズ違いの服を入手する、といった仕組みもあります。
またおもちゃのサブスク(定額で年齢に合った知育玩具をレンタルできるサービス)も人気です。一方、ジモティーなど地域密着の掲示板サービスでは「譲ります」情報が掲載され、ベビーカーやランドセルを無料で譲ってもらえるケースもあります。こうしたリユース・シェアを積極的に活用すれば、高額な育児用品を新品で買わずに済み、出費を大きく減らせます。



節約志向・お金を大切にするマインドは、お金をためるうえで重要ですよね。
こども食堂
子どもに無料または安価で栄養のある食事を提供する地域コミュニティ食堂です。全国に6,000箇所以上あり、夕食時に子どもは無料、大人は数百円程度の寄付で利用できます。経済的に厳しい家庭だけでなく誰でも利用でき、食費の節約になるだけでなく温かいコミュニティとの交流の場にもなっています。お住まいの近くの子ども食堂は自治体サイトや専用マップから検索できます。
最近だと、令和の虎の井口社長のmin-naka(ミンナカ)というコンビニが話題ですね。
また、地域の助け合いサービスとしては、送迎や一時託児を近所のママ友同士で助け合うマッチングアプリ(例:「AsMama(アズママ)」等)も登場しています。料金は発生しますが託児所より割安で、急な保育の助けになるでしょう。家事代行シェア(地域の主婦の方などに掃除や調理を依頼)も時間と心の余裕を生み出すサービスです。
生活のやりくりに便利なサービス
給付金や手当以外に、物を買いたいときもありますよね。
家電や携帯が突然壊れたときはもちろん、子どもがゲーム機を欲しがったときなど、考えられる場面は様々です。そこで便利なサービスを2つ紹介します。
Renkau
Renkau(レンカウ)は、「2年間レンタル料を支払うと自分のものにもできるサービス」です。
- レンタルだが商品は新品(希望すれば中古も利用可能)
- 利用可能金額は1~30万円
- 支払いは翌月からでOK!
- レンタル期間中は保証あり
- 欲しい商品をレンタルして24ヶ月目に購入が選べる
- 口座引落・振込なのでクレジットカード不要
※購入を選ぶと商品は自分のものにできます。(24ヶ月目に1ヶ月分のレンタル料を支払うことで成立)


- レンタルサービスなので審査に通りやすい
- クレジットカードがなくても利用できる
- レンタルなので総量規制の対象にならない
- 総支払額は大きくなる
- 1年以内にレンタル契約を解約すると違約金が発生
総量規制とは、貸金業者側に定められた申込者の年収の1/3を超える貸付を禁止する法律です。
後払い決済
後払い決済とは、商品やサービスを先に受け取り、後から代金を払う仕組みです。
- 商品を注文して後払いを選択
- 決済代行会社が信用情報の審査を行う
- 審査が通ったら商品が発送される
- 決済代行会社が事業者に代金を立て替え払い
- 後日、請求書に基づいて支払いを行う
オンラインショッピングや実店舗での買い物でも利用でき、「今手元にお金がない」という時にとても便利です。
支払方法は決済代行サービスによりますが、コンビニや銀行振り込み、郵便局などから選べることが多くあります。
後払い決済は、買い物の上限額が決められているため、大きな金額の買い物には向いていません。
また、決済代行サービスによる審査が買い物の都度あり、場合によっては審査に落ちて後払いできないケースがあります。
お金がない時は制度やサービスを活用して子育てしよう
子育てにはお金がかかるもので、食費や衣類、学校の備品など、あらゆる面で負担が生じます。経済的に厳しいと感じたときには、不安を抱えることもあるでしょう。
まずは、本記事で紹介した制度が利用できるかどうか、各窓口で相談してみましょう。もし対象となれば、家計の負担が軽くなるだけでなく、気持ちにも余裕が生まれるはずです。
何よりも、子どもの成長や学びの機会が守られることが何より大切です。
まとまったお金がないけど、高額な商品を買わないといけない時は、Renkauをご活用くださいね。