
無金利ローンってなんで金利が免除されるの?
裏があるんじゃない?



無金利と聞くと、お得感がありますが確かに不思議ですよね。仕組みを説明します!
現金やクレジットで一括購入せず、ローンを利用するときに気になるのが「金利」です。
そんな中で無金利ローンと聞くと、すごくお得に感じるかもしれませんが、これには販売者側の狙いもあります。
本記事では、無金利ローンのあれこれを金融のプロ目線でお話します。
- 無金利ローンはなぜ金利がないのか知りたい
- 金利分は誰が負担しているのか、仕組みが気になる
無金利ローンとは?
無金利ローンとは、その名の通り金利手数料がゼロで利用できる分割払いローンのことです。
通常、分割払いやローンを利用すると年利○%といった金利(利息)が発生し、商品代金とは別に利息分の支払いが必要です。しかし無金利ローンでは、その利息分をお店やメーカーが負担してくれるため、利用者は金利0%で分割払いができます。
20万円の商品を年率15%で1年、2年、3年払いしたときの毎月の支払い額と総支払額
毎月の支払額(円) | 総支払額(円) | |
---|---|---|
1年間(12回) | 18,052 | 216,620 |
2年間(24回) | 9,697 | 232,736 |
3年間(36回) | 6,933 | 249,590 |



金利は支払いを楽にするために払うサービス料です。
金利という概念がある理由



そもそもなんで金利ってあるんだっけ?
金利がある理由は主に以下の4つです。
- お金に対する時間的対価
- 借り手の資金調達コスト
- 貸すことによるリスクの補償
- 信販会社の利益
お金に対する時間的対価
1万円を「今もらう」のと「1年後にもらう」のでは、今もらった方が価値があると感じるものです。
これは「時間的価値(Time Value of Money)」と呼ばれる考えで、
- 今あれば使える
- 今あれば投資できる(→利子を得られる)
という理由から、将来より“今”のお金の方が価値が高いとされます。
金利はこの”時間的価値”に対する補償です。
借り手の資金調達コスト
借り手(企業や個人)は、
- 家や車、家電などの大きな買い物をするため
- 事業の資金を調達するため
などの理由で、手元にないお金を「今」必要とします。
その対価として、一定の金利を払ってお金を使う権利を得ているのです。
貸すことによるリスクの補償
お金を貸す人には、「返ってこないかもしれない」という信用リスクがあります。
闇金は違法ですが、暴利なのはそれが理由です。飛ぶ人も多いけど、真面目に返してくれる人からガッツリ取ろうっと…



闇金ウシジマくんも太客には優しかったですよね〜
信販会社の利益
上記3つの悩み・ニーズを解決することの対価として、信販会社は金利という形で収入を得ています。
無金利ローンの仕組みと存在する理由
ここでは、無金利ローンの仕組みとなぜ存在するかを詳しく見ていきましょう。
- 販売店側の金利負担
- 高額商品を“買いやすくする”ための仕掛け
- 競合との差別化・来店誘導の戦略
- 客単価向上のための施策
- メーカーがプロモーション費用として金利を負担するケース
販売店側の金利負担
無金利ローンでは、利用者が支払うはずの金利(手数料)を販売店が代わりに信販会社へ支払っています。
つまり「金利ゼロ=誰も得をしていない」わけではなく、販売店が“売上を増やすためのコスト”として金利分を負担しているのです。
高額商品を“買いやすくする”ための仕掛け
たとえば冷蔵庫やエアコンなどの家電は10万円以上することも珍しくありません。
「金利ゼロで月々5,000円から」と提示されれば、消費者の心理的ハードルが一気に下がります。無金利ローンを使えば、「買えない」を「買える」に変える力があるのです。



無金利ローンはお得感を出すことによる販促のための仕掛けです!
競合との差別化・来店誘導の戦略
「当店なら60回まで金利無料!」と大きく打ち出せば、他店との差別化になります。
家電量販店やネット通販では、価格差が数百円レベルで横並びになることも多いため、
無金利ローンが“集客ツール”として機能します。
客単価の向上のための施策
一括だと予算10万円でも、「月々払いOK」となると「じゃあもう少し良いモデルにしよう」と思う人も多く、購入金額が上がりやすくなるのも販売店にとってのメリットです。
メーカーがプロモーション費用として金利を負担するケース
実は無金利ローンの金利負担をするのは販売店だけでなく、メーカー側が費用を出していることもあります(例:Apple製品など)。
これはその商品を「売れ筋」に育てたいときに、メーカー自身が後押しするプロモーション手法の一つです。
完全に無金利というのは嘘?!
無金利ローンは便利ですが、実際は金利分が商品の代金に上乗せされていることも少なくありません。
実際家電量販店で、「一括で購入する場合は割引できるけど、無金利ローンの場合は割引できません。」という説明を受けることがありますが、この割引できない金額の部分が金利手数料分に当たる、というイメージです。



テレビ通販の無金利ローンも、実は商品の金額に金利分が上乗せされているだけです。
無金利ローンを利用するメリット・デメリット
- 手元にまとまった現金がなくても必要な家電を購入できる
- 高額商品でも計画的に支払えて家計負担が減る
- 貯蓄を残しつつ大型出費に対応できる
冷蔵庫や洗濯機など生活必需品が突然壊れた場合でも、無金利ローンを使えば今すぐ購入して使い始めることが可能です。一括払に比べて支出を抑えられるため、貯金が足りないときや急な出費時の強い味方になります。
また、手元資金に余裕がある家庭でも、高額家電を一括で払ってしまうと急な出費に備える余裕が減ってしまう恐れがあります。
無金利ローンを活用してあえて分割払いにしておけば、手元の現金を温存できるため、冠婚葬祭や突然の車修理・医療費など思いがけない出費が重なっても慌てず対応できます。金利負担なくキャッシュフローを守れる点は見逃せません。
- 商品価格が割引されにくい
- 審査が必要
- 利用できる期間・商品の制限がある
- 支払い遅延時のリスク
無金利ローン利用時はお店側が利息を負担するため、その分値引きが渋くなる傾向があります。現金一括払いなら受けられたはずの〇%オフが適用されず定価ベースの支払いになるケースも多いため、結果的に「利息0円でも値引き分だけ高い買い物になった」ということも起こりえます。
また、無金利ローンは基本的に信販会社のローン契約になるため、利用には必ず審査があります。ローン審査の難易度自体は高くないと言われていますが、無職の方や信用情報に傷がある方などは通過が難しい場合があります。
一方、当然ですが無金利ローンでも、支払いを滞納すれば遅延損害金(延滞利息)が発生します。せっかく金利0%で組んだローンでも、期限までに支払わなければ高率の遅延利息を請求されるうえ、信用情報にもキズが付いてしまいます。
加えて、無金利ローンは常時全商品で使えるとは限りません。多くはキャンペーン期間限定だったり、あるいは指定の商品のみ対象だったりします。
家電購入時に無金利ローンを選べるおすすめ量販店3選
家電を購入する際、無金利ローンに対応している家電量販店が多くあります。どこで購入すれば良いのか分からない方のために、ネット購入可能なショップを紹介いたします。
必要な家電を扱っているお店、よりお得なお店を選んで、利用してみてください。
1.ビックカメラ
サイトURL | https://www.biccamera.com/bc/main/ |
最低購入金額 | 15,000円〜 |
最低支払い金額 | 1ヶ月3,000円〜 |
最大分割回数 | 36回 |
ローン会社 | オリコ |
ビッグカメラは、15,000円以上の購入で、無金利ローンを利用できます。オリコのショッピングローンが対象で、最大36回まで、ビックカメラが金利手数料を負担します。
生活家電だけでなく、パソコンやマッサージ機、ベッド、電動自転車、電子ピアノなど、幅広いアイテムを購入可能です。店舗で無金利ローンを利用する場合は、最大60回まで分割できます。
ビックカメラグループの「コジマネット」でも、同様のサービスが実施されています。
2.ヤマダウェブコム
サイトURL | https://www.yamada-denkiweb.com/ |
最低購入金額 | 33,000円〜(指定商品のみ) |
最低支払い金額 | 1ヶ月3,000円〜 |
最大分割回数 | 60回 |
ローン会社 | ジャックス |
ヤマダ電機が運営するヤマダウェブコムでは、「JACCS分割無金利」アイコンがついている商品であれば、最大60回まで無金利で購入できます。ヤマダで購入したい場合は、自分が欲しいアイテムが無金利ローンの対象かどうか、たしかめてみてください。
2024年12月現在、冷蔵庫の無金利ローンキャンペーンが開催されています。このような、時期や対象商品を絞ったキャンペーンも要チェックです。
3.ジャパネットたかた
サイトURL | https://www.japanet.co.jp/shopping/ |
最低購入金額 | 商品によって異なる |
最低支払い金額 | 商品によって異なる |
最大分割回数 | 3〜30回(指定支払い回数以下) |
ローン会社 | 三井住友カード |
テレビ通販で有名なジャパネットたかたは、多くの商品で無金利ローンを提供しています。10,000円以上の家電を中心に、幅広いアイテムを分割購入可能です。
ジャパネットたかたが提供している、ジャパネットカードを持っている場合、サイトでの買い物の分割金利手数料が、最大60回まで0円になります。年会費分はポイントで還元されるため、サイトを利用を利用する機会が多い場合は、持っておくと便利です。
家電ローンの審査に落ちたら『Renkau』を検討



クレカやローンが利用できない方に
おすすめのサービスです!
Renkauは、自分の欲しい商品を選んで新品でレンタルでき、2年間のレンタル期間終了後は自分のものにもできるサービスです。
- 商品は新品!
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- 支払い方法は口座引落し・振込(クレカ不要!)
※購入を選ぶと商品は自分のものにできます。(24ヶ月目に1ヶ月分のレンタル料を支払うことで成立)
審査はありますが、目的がはっきりしていて、返済能力があることを示せれば利用できる可能性は高いです。



金融ブラックの私でも利用できました。
まとめ
家電の購入に無金利ローンを申し込むと、計画的に支払いを進められます。大型家電が急ぎで必要な場合、手元の預貯金に余裕がない場合は、上手に活用してみてください。
無金利ローンの利用が難しい場合は、審査に通りやすく、分割払いで家電を手に入れられる「Renkau」のようなサービスもあります。自分に合った家電量販店、業者を選んで、必要な家電を手に入れましょう